ローンカードローンを借り換えたい!メリット・デメリットと注意点

現在返済中のカードローンを低金利のカードローンに借り換えることで、返済額の負担を軽減できる可能性があります。ただし、カードローンの借り換えには審査が必要など、いくつか注意点があります。借り換えを行う際は、メリット・デメリットや注意点を理解したうえで、ご自身に適した借り換え先を選びましょう。

本記事では、カードローン借り換え時のメリット・デメリットから借り換え先の選び方、審査時の注意点までをわかりやすく解説します。カードローンの借り換えをするか悩んでいる人、借り換え先選びで迷っている人は、参考にしてみてください。

ファイナンシャルプランナー 宮里 恵(M・Mプランニング 代表)

ファイナンシャルプランナー 宮里 恵
M・Mプランニング 代表

保育士、営業事務の仕事を経て、ファイナンシャルプランナーに。
独身、子育て世代から定年後の方までお金に関する相談を受けて、16年目になります。
主婦FPとして、等身大の目線でのアドバイスが好評です。
家計・保険・老後、教育資金などの個別相談を主に、マネーセミナーも定期的に行っているほか、お金の専門家として、テレビ取材なども受けています。
人生100年時代の今、将来のための自助努力、今からできることを一緒に考えていきましょう。

カードローンの借り換えとは?

カードローンの借り換えとは、現在借入中のカードローンとは違うカードローンを新しく契約してお金を借り、借りたお金によって現在のローンを清算することです。

同じ金融機関で別のカードローンに借り換えるケースと、異なる金融機関のカードローンに借り換えるケースがあります。どちらの場合も、主に金利の低いローンに借り換えることで利息を削減し、返済額を軽減する目的で行われます。

一方で、借り換えをするためには新しいカードローンの審査に通らなければなりません。また、カードローンの返済方法は金融機関によって違います。ご自身の返済プランや環境に適したカードローンを選ばなければ、逆に返済総額が増えることもあるでしょう。

金利だけで借り換え先を決める前に、これからご紹介する借り換えメリット・デメリットや注意点などを確認したうえで借り換え先を選んでください。

カードローンの借り換えメリット

カードローンを借り換えることで得られるメリットは以下の2つです。

  • 返済額の負担を軽減できる
  • 返済条件の見直しができる

1つずつ見ていきましょう。

返済額の負担を軽減できる

現在借入中のカードローンよりも金利が低いカードローンに借り換えることで、返済額の負担を軽減できる可能性があります。カードローンの返済額は元本と利息分の返済に充てられますが、利息額が多いと、返済の際に利息分に充当される金額が多くなります。その結果、元本部分の返済が進まず「返しても返しても返済が終わらない」状態になるのです。

借り換えによって利息額を削減できれば、元本も減りやすくなるため、返済を進めやすくなるでしょう。

返済条件の見直しができる

カードローンの返済日や利用手数料、利用限度額、提携ATM等の返済条件はローン商品によって違います。借り換えの際に自身のライフスタイルに合うカードローンを選ぶことで、返済をよりスムーズに行えるようになります。また、借入れ先が複数ある人は、借り換え先を一つにまとめることで返済を管理しやすくなるため、借り換えを機にローンをまとめることも検討するといいでしょう。

【監修者コメント】

カードローンなど返済額が多くなると、毎月の支出が多くなるということになります。借り換えによって、少しでも毎月の返済額や、トータルの返済金額が減るのであれば、検討しましょう。

カードローンの借り換えデメリット

カードローンの借り換え先によっては、以下のデメリットが生じる可能性もあります。

  • 借り換え先の返済方法が合わず、使いにくくなる
  • 返済総額が逆に多くなってしまう

1つずつ見ていきましょう。

借り換え先の返済方法が合わず使いにくくなる

カードローンを借り換えることで返済方法や提携ATMなどが変わり、逆に利便性が悪くなることがあります。たとえば「借り換え先金融機関のATMが生活圏内にないため、返済時にコンビニの提携ATMを使う頻度が増え、無駄にATM利用手数料がかかってしまう」ケースです。使い勝手の悪いカードローンでは、スムーズな返済に支障が出てしまうため注意が必要です。

返済総額が逆に多くなる可能性も

返済プランによっては、毎月の返済額を軽減できても、逆に返済総額が増えてしまうことがあります。よくあるケースは、最低返済額が小さいプランへの借り換えです。この場合、毎回支払う返済額は現在より少なくなるものの、返済に充当できる金額自体も少なくなるため、返済期間は長期化します。

返済が長期に及べば利息額はどんどん増えていくため、逆に返済総額が多くなってしまうのです。返済総額を減らすためには、「毎回の返済額を小さくする借り換え」ではなく「金利差によって利息額を削減できる借り換え」を行うことが大切です。

【監修者コメント】

借り換えを申し込みするときは、審査があります。審査に通らないこともあるので注意が必要です。
また、今までの返済額よりも増える、返済が長期になる場合などもあるので、よく考えて借り換えをする必要があります。

カードローンの借り換え先を見極める3つのポイント

カードローンの借り換えでメリットを受けられるか、逆にデメリットが発生してしまうかどうかは、借り換え先選びにかかっています。ここでは、借り換え先を見極める3つのポイントを解説していきます。

1.「カードローンの利用条件」を確認する

金利が低く魅力的なカードローンでも、利用条件がご自身の属性・状況に合致しなければ借り換えることはできません。カードローンの利用条件は商品ごとに異なるため、パンフレットや公式サイト等の商品概要欄で「ご利用いただける方」「利用条件」「申込要件」などを見てみてください。

たとえば、七十七銀行の「77カードローン」には、以下のような利用条件があります。

<ご利用いただける方>
  • 年齢20歳以上68歳未満の方
  • 勤続年数が1年以上の方または営業年数3年以上の方
  • 前年の税込収入(自営業の方は申告所得)150万円以上の方
  • お住まいが東北6県または北海道の方
  • その他、当行所定のお取扱い基準を満たされる方

引用:七十七銀行|77カードローン 商品概要

このように、各カードローン商品には利用できる年齢、収入、勤続年数、住まいなどの条件が設定されています。気になるカードローンを見つけたら、まずはこれらの条件を満たすかどうかを確認しましょう。

2.最低金利だけではなく最高金利や優遇金利も見る

カードローン商品を選ぶ際はつい「最低金利」を見てしまいがちです。しかし実際の借入金利は、審査時に決まる利用限度額や適用される優遇金利など、複数の要素で変わるため注意しましょう。

カードローンは、利用限度額が多ければ金利が低く、利用限度額が少なければ金利が高くなる仕組みです。また銀行系カードローンの中には、銀行との取引状況によって優遇金利が適用されることがあります。

このように、個々の属性や状況によって借入金利が決まるため、広告に記載のある最低金利が必ずしも適用されるわけではありません。カードローンの比較時には最低金利だけではなく、最高金利や優遇金利の有無もチェックしておくことが大切です。

特に、銀行系カードローンには独自の優遇金利が用意されていることがあります。取引の多い銀行がある人は「優遇金利を使えるかどうか」も確認しておくといいでしょう。

3.借入方法や返済方法の利便性はどうなっているか

借り換えで利息額を軽減できても、使い勝手が悪ければ返済の負担は少なからず増えてしまいます。無理なく返済を進めるためにも、借り換え先の借入方法・返済方法の利便性は必ずチェックしておきましょう。

例えば「勤務先の近くにちょうど提携ATMがあるから返済しやすい」「給与の振込口座と同じ金融機関のカードローンなので、給与が入った後の返済がスムーズにできる」などです。

提携ATMの種類や場所、利用手数料、最低返済額、返済口座等がご自身のライフスタイルに合っていれば、借り換え後の返済はよりスムーズになるでしょう。

なお、最低返済金額が小さいプランへの借り換えは目先の返済負担を軽減するものの、返済は長期化する可能性があるため、安易な借り換えには注意が必要です。

【監修者コメント】

返済がしやすい金融機関かどうかも大事になります。例えば、給与が振り込まれる口座から引き去りができないかなども調べてみるといいでしょう。

カードローンの借り換え審査での注意点3つ

カードローンの借り換え条件や審査内容は金融機関によって異なるため、審査に通る一律の基準はありません。原則として、審査の結果は「受けてみなければわからない」ものです。

とはいえ、多くの金融機関で重視されるポイントはおおむね共通しています。ここでは、借り換え審査における一般的な注意点を3つ解説していきます。

1.延滞や債務整理などの個人信用情報は問題ないか

カードローンを含むローン商品全般やクレジットカードの契約時、必ずと言っていいほど重視されるのが個人信用情報です。

個人信用情報にはローンやクレジットカードなどの借入内容や返済状況が登録されていて、金融機関はこれらの情報を通じて個人の返済能力を判断しています。
そのため、現在返済中のカードローンをたびたび延滞している、最近債務整理したばかりという履歴があると審査に悪影響です。逆に、期日どおりに返済していて延滞などのトラブルが一切なければ、個人信用情報の印象が悪くなる可能性は低いと言えるでしょう。

2.カードローン以外の借入状況はないか

個人信用情報には、カードローン以外の借入内容も登録されています。住宅ローンやマイカーローン、クレジットカードのキャッシングなど、他に借り入れが複数ある場合、それらの返済額をすべて加味したうえで審査が行われます。

「他に借り入れがある=審査に落ちる」わけではありませんが、借入金額が多くなるほど新規の借入金額は少なくなり、審査に通る可能性が低くなるかもしれません。複数の借り入れがある場合は、金利が高く少額で返済できるものから返済を進めておき、ある程度借入金額を減らしておくといいでしょう。

3.転職や独立したては審査が通りにくい可能性がある

金融機関が返済能力を判断するポイントは、上述した個人信用情報の内容に加えて「安定した定期収入があるかどうか」です。

そのため、利用条件に雇用形態や勤続年数などを指定しているカードローンは少なくありません。特に個人事業主やパート・アルバイトは収入が不安定と判断されやすく、転職・独立直後は審査が通りにくくなる可能性がある点に留意しましょう。

まとめ

借り換えによって毎月の返済額を少なくしても、元本部分の返済を増やさなければ返済は進みません。返済期間が長期化すれば利息額が増え、返済総額は逆に増えてしまいます。こうした事態を避けるためには、最低金利に加えて最高金利や優遇金利の有無を確認し、ご自身の返済プランや環境に適したカードローンを選ぶことが大切です。

また、借り換えの審査では、過去の返済状況や他の借入内容、仕事や勤続年数の状況など、複合的な要素を元に返済能力が判断されます。一つの要素だけで審査が決まるわけではないため、ご紹介したポイント一つ一つに気をつけ、審査に臨みましょう。

【監修者コメント】

借り換えをすることで、毎月の返済額が減る、返済総額が少なくなるなどがあります。金融機関などでよく試算をしてもらって決めることが大事になります。

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※この記事は2024年1月現在の情報を基に作成しています。
今後変更されることもありますので、ご留意ください。

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